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老舗とは?三代100年現業

一言で、老舗と申しましても、皆様のすぐご想像されるような、伝統工芸のお店や蕎麦、天ぷら、料亭などの和食の名店から、ラーメンの老舗、ケーキの老舗、果てはITの老舗、に至るまで様々な老舗と呼ばれる企業が世の中にはあります。諸説様々ありますが、実際のところ老舗とは一体何なのか、定義のようなものがあるのか、いくつかご紹介させて頂きます。

◎細田安兵衛氏(榮太樓總本鋪相談役)

老舗の語源は、仕似(しにす)。仕事(なすこと)を似せる(まねる=学ぶ)こと。つまり、なすことを学ぶことによって、仕事を正しく継承し、次の者に代々伝承していっている店を「しにせ」と呼ぶようになった、と聞く。ちなみに「しにせ」という言葉が先で、「老舗」という漢字は後で充てられた。 なお、老舗経営者の精神的支柱である「のれん」とは、守るものではなく、磨き、育てるものである。

◎『広辞苑』第二版補訂版新村出編、岩波書店、

1976 先祖代々の業を守りつぐこと。先祖代々から続いて繁盛している店。また、それによって得た顧客の信用・愛顧。 ◎帝国データバンク編『百年続く企業の条件』創業・設立から100年を経過した企業。(朝日新聞出版、2009)

◎エノキアン協会≪Les Hénokiens/本部:パリ≫

の加盟資格 200年以上の歴史を持ち、創業者の子孫が現在も経営者または役員である会社であること、健全経営であること。

日本各地に、旧くから続くのれんの会がありますが、どの会も大体、三代、100年、同業で継続し、現在も盛業(東都のれん会HPより  )といったルールを敷いているようです。